物理学の公理に対する私見

見どころ(Abstract)

自然科学/公理または原理/古典力学の3法則/熱力学の3法則/化学屋なもんで…/本質vs本質/定義のされ方/結局わからん/


 久々に自然科学の話題を取り上げる。古典力学では運動の3法則として、慣性・運動方程式・作用反作用を定めているが、これは公理という扱いのため、自明な関係式から導けるような代物ではない。これらは現実に起こる物体の運動を非常によく象徴しており、極めて本質的である。

 同じく3法則だが、熱力学の3法則は少し違っている。第1則にエネルギー保存、第2則にエントロピーの定義とその増大則、第3則にエントロピーに対する新たな価値が見いだされる。物理学の基本法則は公理のため、何かの式から導き出すことはできないといわれる。しかし、熱力学第3則は第1則と第2則から導出できるとみなされることがあるので、しばしばその概念が疑問視されることがあるそうだ。

 私は物理学は専門ではないので細かいところをつつくことはできないが、公理に対して一つ疑問がある。それは、慣性の法則とエントロピー増大則はどちらも極めて本質的だが慣性については式によって定義されないのか、ということである。

 エントロピーSは

𝑆=𝑞/𝑇

というように定義され、この変化量dSに対して、ある一定の条件で

𝑑𝑆≧0

が満たされる。しかし、慣性の法則は式によっては定義されず、専ら説明文のみである。これこそが最近の頭の上のハテナである。


Phylmer.M


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