バイリンガルの話①(定期更新:10)

 筆者は今のところバイリンガルへの強烈な憧れがある。そしてバイリンガルになるための努力も人並み以上にしている自信がある。その努力を重ねる中で、いくつか参考にさせてもらったモノ・人などがあり、今回はその中でも≪日本語の訛りを強く残した英語を巧みに使いこなしているバイリンガルスター≫を紹介していく。

YOSHIKI
 日本出身で世界を舞台に活躍しているミュージシャンといえば、YOSHIKIが一番に思い浮かぶ。この記事を書いている時点では、XJAPANの新曲を数年ぶりに出したり、自身のドキュメンタリー映画の情報が公開されたり、かなりホットな感じである。余談であるが、天之はXJAPANのファンである。


Syukuro Manabe(眞鍋淑郎)
 2021年にノーベル物理学賞を受賞した地球科学者で、愛媛県出身。現在はアメリカの国籍を取得しており、立派なアメリカ人。ノーベル賞あるあるだが、肩書にある専門分野と受賞項目が一致しないのはいつ見ても面白い。完全な余談であるが、Dr.Manabeは1975年に米国籍を取得したと同時に日本国籍を失っている。私は彼の人生における米国への帰化を本当に尊敬しているので、敢えてDr.Manabeと呼ぶことにしている。


 さて、この二人には大きな共通点がある。それは「日本語訛り」の英語を巧みに使いこなしているという点だ。英語学習者の多くは正しい英語発音に憧れるだろう。かつて私もそうだった。しかし英語の世界では、訛りはその人のバックボーンを相手に明瞭に教えられるツールである。イマドキの日本人には不思議に思えるかもしれないが、世界の舞台で活躍する人々は自分の国を誇りに思っている。そして同時に、相手の国に対しても敬意を示し、訛りに突っかかることなど一切なく交流をしている。


 日本語訛りを消すことは、どの英語話者にも通じやすい英語を話すことに等しいことだと筆者は思う。しかしあまりにも"上手い"英語だと、第二言語話者としての「聞かせる」アドバンテージを失う。このあたりの問題はとても難しいのだが、上手い英語で尚且つ日本語訛りも程よく備えているくらいが丁度いい。イメージするなら、中学の英語の先生くらいの感じだろうか。完璧すぎず、おおむね正しい発音の英語といった感じだ。この点に関して、前述のとおりYOSHIKI氏とDr.Manabeは日本語訛りを伴った英語を話されている。とてもいい!


Phylmer.M

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